フィリポはナタナエルに「わたしたちは、モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ」とイエス様を紹介しました。しかしナタナエルがつまずいたのは、その律法(旧約聖書)が語るイエス様のことではなく、彼の出身がナザレであったことでした。まさに「預言者は故郷では尊ばれない」の通りです。このことに関してフィリポはナタナエルを言葉で説得をしませんでした。ただナタナエルに語ったことは「来て、見なさい」と言うことでした。つまりイエス様のもとに行って会ってみましょうだったのです。
イエス様は実際にナタナエルに会って「まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない」さらに「天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる」と言われました。
これは創世記28章のヤコブのはしごを思い出します。ヤコブは故郷で兄に命を狙われて逃げだし、荒れ野を旅して途中で石を枕にして寝たのです。その夢の中で天使が天と地を上り下りしているのを見たのです。そしてヤコブは起きて、その地をベテルと名付けました。それは天と地がつながれたと言う意味です。
イエス様がナタナエルに言われたことは、そのように神と人の隔てがなくなり、天と地がつながることです。それは後のイエス様の十字架の贖いによって、人が神のもとに行くことができることを、イエス様はナタナエルに伝えたのです。
このフィリポがナタナエルにイエス様を伝えたように、わたしたちも誰かにイエス様を伝えることができたら幸いです。しかしそのナタナエルは最初、イエス様を出身地のことで否定しました。フィリポはそのことを議論で説得するのではなく、ただイエス様のところへナタナエルを導いたのです。わたしたちも家族、友人、知人を、教会へお誘いできたら良いですね。特別礼拝は絶好のチャンスです。