エステル記3章ではハマンが王に最も近い地位を得、そして人々が自分にひざをかがめる法律を作ったのですが、モルデカイ(エステルの養父)はユダヤ人の信仰上の理由でそれを守りませんでした。ハマンはユダヤ民族が王に従わないとでっち上げて、王もハマンの意見に賛同したのです。ハマンはペルシャにいる全ユダヤ人を皆殺しにする法律を作らせたのです。そしてユダヤ人の虐殺日をくじで決めました。その日がすぐでなかったのが幸いでした。モルデカイはエステルに、「王のもとへ行ってユダヤ人のために王にあわれみを請い、その法律の廃棄」を願い求めるよう伝えました。

しかしこのことは王妃エステルといえども死を覚悟の伴う大変に危険なことでした。それは王に召しだされずに王に近づくものは、死刑に処されると定めてあったのです。しかし王が金の酌を差し伸べると死を免れたのです。モルデカイはエステルが今ある地位は「この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか」とをエステルに伝えたのです。そして人民の命を救うためにエステルに死を覚悟せよと厳しく伝えたのです。

エステルは死を覚悟しつつ自分も三日三晩断食をするから、同胞にもそのようにして欲しいとモルデカイに伝えました。モルデカイはそのことを同胞に伝えたのです。

モルデカイの勧めによって自分の王妃の立場を用いようとしたエステル。まさにこれはスチワードシップの実践です。自分に預けられた地位や与えられた物をどのように用いるのか。それらを自分の平安と幸せのためだけに用いて良いのか。エステルが王妃になったのは、自分の幸せのためではなく、まさにユダヤ人をこの大虐殺から守るためだったのです。そのためにはエステルは自らの命もいとわなかったのです。その姿はまるで自分の命を十字架でささげてくださった主イエスのようであります。私たちも今ある立場や物を誰かのために用いましょう。