ここでヨハネがイエスさまに「先生、お名前を使って悪霊を追い出している者を見ましたが、わたしたちに従わないので、やめさせようとしました」と語ったことから始まります。つまりヨハネがいかに、イエスさまの名誉のために尽くしたかと自慢したのです。しかしイエスさまの答えは「やめさせてはならない。わたしの名を使って奇跡を行い、そのすぐ後で、わたしの悪口は言えまい。わたしたちに逆らわない者は、わたしたちの味方なのである」と答えたのです。それはヨハネが期待した答えとは違いました。
我々は一生懸命何かを行おうとする時に、わたしたちとは別の人たちのことを批判的に見がちです。そのような私たちの批判的な思いを、イエスさまはそう思いません。イエスさまは「私たちに逆らわなければ、そのようにさせれば良い」と言われている通りです。
ここと似た箇所があります。それはイエスさまの元に子どもたちが祝福を求めて来た所です。しかし弟子たちがイエスさまが危険を伴う旅をしていた時だったので、弟子たちはイエスさまを煩わせないように配慮し子どもたちを追い払おうとしました。しかしイエスさまは「子どもたちをわたしのところに来させなさい」と言われたのです。
このマルコによる福音書が書かれた時代はキリスト教の迫害のさ中だったと思われます。つまりマルコが自分の仲間だと言っている人たちは、迫害といういばらの道を歩んでいたのです。だから仲間になることを表明しにくい時代だったのです。
わたしたちの教会も幼稚園も多くのキリスト者以外の方々に助けられています。イエスさまは「わたしたちに逆らわない者は、わたしたちの味方なのである」と言われ、さらには「キリストの弟子だという理由で、あなたがたに一杯の水を飲ませてくれる者は、必ずその報いを受ける」まで語られました。私たちに協力してくださる方々に心から感謝していきましょう。