本日は遠方より、また近くより召天者記念礼拝・創立記念礼拝に集ってくださり、久々にお会いできたことを嬉しく思います。若松バプテスト教会は創立133周年を迎えました。ここまで導いてくださった神様、そして先達たちの働きや皆様の祈りと奉仕に感謝いたします。

本日の聖書箇所に登場する人物は死を目の前にしたヤコブです。このヤコブは、またの名をイスラエルと言い、イスラエル民族の先祖となる人です。ここではヤコブが「間もなくわたしは、先祖の列に加えられる」と言って自分の葬り場所について息子たちに話をするのです。このヤコブには12人の息子がいて、その子どもたちが、それぞれイスラエル12部族の長となりました。この創世記49章前半で、父ヤコブが12人の息子たちをそれぞれ神の名によって祝福し、遺言を語ったのです。その遺言は、自分をどこに埋葬するかという指示でした。

父ヤコブは、彼に約束されていた地を離れてエジプトの地に葬られてしまうことには大きな抵抗がありました。それは神が祖父アブラハムに示し、父イサクが受け継ぎ、そして自分が受け継いだ祝福の地の約束が自分の代で切れてしまうと思ったからです。さらにはその約束を自分の子らにも引き継いでもらいたかったのです。そして400年後の出エジプトの際に、ヤコブの子ヨセフの子孫たちが、ヨセフのミイラを携えてイスラエルの地を目指して思いを継承しました。

ヘブライ人への手紙11章に、アブラハム、イサク、ヤコブとその信仰の継承が記されています。父ヤコブは最後の力を奮い起こし、祝福し、杖の先に寄りかかって神を礼拝する姿を息子たちに見せたのです。われわれも信仰と教会の働きを次世代に伝えていくことが神様に期待されています。

すべての人が、イエス・キリストにある「先祖の列に加えられる」ことを目標として、またイエス様にある永遠の生命をいただく希望を持って生きることができるように祈りましょう。