本日よりアドベント(待降節)の第2週目に入りました。本日の聖書箇所はマタイによる福音書2章で引用されている所です。それは東方の占星術の学者たちが、ユダヤ人の新しい王(救い主)が生まれたことを、確かめるために星を手がかりにしてエルサレムに来た時のことです。ヘロデ大王が、ユダヤ人の王として生まれた方はどこにいるか突き止めようとした時に、祭司長や律法学者たちがメシアがベツレヘムに生まれることを告げたのです。
このベツレヘムは旧約聖書で詳しい地名を銘記しているヨシュア記には一切記載がありませんでした。またミカ書1章のユダの重要拠点のリストにも、このベツレヘムは載っていません。神様はこの世で無視されるような地をあえて選び取られたのです。また神様はダビデを、このエフラタのベツレヘムという辺鄙な町に生まれさせ、兄弟たちの中でも蔑(さげす)まれているような者をあえて選ばれました。そのダビデが全イスラエルを治めるようになるとは、ダビデを幼い頃を知るものは誰一人想像できなかったことでしょう。
マタイによる福音書2章の律法学者たちは旧約聖書を知識的に知っていました。しかし信仰面では聖書を知らなかったのです。メシアである救い主がどこで生まれるかは知っていましたが、その誕生が自分のためであると関心がなかったのです。それはわたしたちが聖書を教会学校や礼拝、祈祷会や個人的な学びを深めていても、信仰の糧として聖書を読まなければ、この律法学者たちと同じです。そうすると自分の信仰や、わたしたちの信仰のために読めなくなり、聖書を知識だけで知るに留まってしまうのです。大変に残念なことになりますね。
私達はこのクリスマスを新たなる思いで迎え、自分だけのクリスマスではなく自分の周りにいる家族や友人、そして知り合いの方々に救い主の誕生を是非お伝えしたいですね。