本日はスチュワードシップ月間で神様に献げることを覚えていきましょう。まず私たちは神様から全てが与えられています。神様は、わたしたちに命を与えてくださり、そして家族や住まい、毎日の糧も与えてくださっております。

その与えられたわたしたちが、何をもって神様に感謝することができるでしょうか。実はわたしたちは直接神様にお返しすることができません。だから教会や隣人に対して何かをさせていただくことで、間接的に神様にお返しすることができるのです。

世の説教者たちはイエス様がなぜ、この女性に注目されたかを語ります。一つは全財産を神に捧げたことが素晴らしいということを強調し、しかもこのやもめが誇らしそうに捧げたのではありません。つまり説教者たちは献金の理想的な姿を、このやもめの姿に見るのです。実際わたしもそう思っていました。しかしそれだけなのでしょうか。やもめが実際に持っていたものは確かに、このレプトン銅貨ニ枚だけでした。その生活費全てを神に捧げました。この生活費と言う言葉についてギリシア語を紐解きますと、いのちとも訳せる言葉です。ですからこのやもめは、生活費全てを捧げた、つまり自らのいのち全てを神の前に捧げたとも訳せるのです。つまりこの女性は献金をしながら、生きることについても神様に委ねたのであります。

またイエス様も、これから十字架に向かう中で、自分のいのちを神に捧げることと、このレプトンの女の姿が重なったのかもしれません。イエス様は自分を全て神に委ねて十字架に向かい、このやもめも神に自分を全て投げ出し、これからの歩みを全て神に委ねたのです。まさに信仰生活とは神に自分の生活を委ねていくことにあるのです。その信仰が現れるのが献金に対する姿勢に現れるのです。

この全て捧げたやもめの姿を、イエス様は弟子たちに、そして私たちに紹介してくださったのです。