イエス・キリストを救い主と信じると神様が神の霊である聖霊を与えてくださり、その働きで人は変えられます。その影響は周りにいる方々にも及んでいくのです。聖書では、イエス様を信じたものが変えられていくことを、再創造だと言います。コリント信徒への手紙二5章17節では「キリストと結ばれる人は、だれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた」とあるようにです。

教会がスタートした直後の弟子たちは、神殿で礼拝し、賛美し祈っていたので、まだユダヤ教の信仰に大きな影響を受けていました。そのユダヤ教は、1日に3度祈る信仰生活でした。祈りの時間は朝9時、正午、午後3時です。祈る場所は神殿ならば価値が倍になると信じられていましたので、ペトロとヨハネも午後3時に神殿に来ていました。そこで生まれながら足の不自由な男が運ばれてきたのです。この人は毎日、美しい門に置かれ、その門は神殿の異邦人の庭からユダヤ人の婦人の庭につながる門であったようです。

ユダヤ教では神殿での祈りと人々への施しが両輪となっていました。ですから神殿に来る人々に足の不自由な男は施しを求めていたのです。ペトロとヨハネが宮に入っていこうとしていた時、この男はペトロとヨハネにも施しを求めました。二人はこの男に向かって「自分たちを見なさい」と言い、「わたしには金や銀はない…ナザレの人イエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい。」と言ったのです。そして二人はこの男の右手を取って起して立ち上がらせたのです。そうしたら、この男は歩き出し、嬉しさの余り、躍り上がりました。

この男はキリストの名によって新たに歩み始めました。それはこの男に限らず、わたしたちもイエス様と共に新たなる歩みをすることと重なります。そして弟子たちのように、わたしたちも聖霊の働きでイエス様が行われるような行動へと導かれるのです。